【余命】猫の糖尿病こんな症状になったら要注意【治療】

肥満の猫ちゃんが糖尿病になるリスクは正常体重の猫ちゃんの約4倍。

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猫の糖尿病について

猫ちゃんの糖尿病のおもな原因は食べ過ぎや運動不足からくる肥満によるもの。

中高齢の猫ちゃんに多くみられ、糖尿病と診断された猫ちゃんの半数が10歳以上といわれています。

糖尿病の猫ちゃんのうち、メス猫が3割、オス猫が7割と、オス猫に多い傾向があります。

糖尿病のタイプについて

膵臓からは『インスリン』というホルモンが分泌されていて、血液中の血糖を一定の濃度に保つ働きをしています。

『糖尿病』とはインスリンが働きが悪くなり、血液中の血糖(エネルギー源)を正常に細胞内に取り込めなくなる病気です。

そのため猫ちゃんは飢餓状態になり、脂肪肝(肝リピドーシス)を併発してしまいます。

糖尿病には『インスリン依存型』と『インスリン非依存型』の2つのタイプがあります。

 インスリン依存型 自己免疫やウイルス感染、遺伝的なものが原因で膵臓から分泌されるインスリンの量が低下することで起きるもの。『1型糖尿病』とも呼ばれています。


 インスリン非依存型 インスリンは正常に分泌されていのに、肥満などが原因でインスリンに対する体の反応が悪くなることで起こるもの。『2型糖尿病』とも呼ばれています。


糖尿病の猫ちゃんの8割以上が肥満や運動不足などの原因による非依存型の糖尿病です。

 上記の1型2型という呼び方は人間の糖尿病の分類を流用したものです。

糖尿病の症状

猫ちゃんの糖尿病にはいくつかの段階があります。

段階 おもな症状
初期 たくさん食べる、でも体重が増えない、たくさん水を飲む、たくさんオシッコをするなど。
中期 神経系に異常が生じると、かかとを床面につけて歩くようになる。細菌などの感染症(膀胱炎や皮膚炎)にかかりやすくなる。傷が治りにくいなど。
後期 食欲がなくなり痩せてくる。糖尿病性ケトアシドーシス(血液が酸性になること)になると嘔吐、下痢、ふらつき、意識障害などが起きる。
末期 腎障害の悪化や肝疾患を併発し黄疸がみられることがある。治療効果がなければ最終的に昏睡状態になり亡くなります。

猫ちゃんが重度の糖尿病になると肝障害を引き起こします。

飢餓状態になった猫ちゃんは、正常な肝臓に脂肪が貯まっていき、脂肪肝(肝リピドーシス)による肝障害を引き起こします。

糖尿病で猫ちゃんの食欲がなくなり、痩せてくるような段階(後期)では、脂肪肝が進行しています。

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糖尿病の治療について

猫ちゃんの糖尿病の治療は『食事療』と『運動療法』が基本になりますが、毎日インスリンを投与して血糖値をコントロールしなければならないケースもあります。

糖尿病においては、血糖値を上手にコントロールしさえすれば天寿を全うできる可能性が高いです。

すでにに他の病気を併発しているときは、その病状の優先度にしたがって治療していきます。

糖尿病の治療には、長期的な経過観察と細やかな投薬量の修正などが必要です。獣医師と相談しながら計画的に進めていくのが大切です。

 すでにに慢性腎不全を併発している場合は、インスリン感受性を下げるので治療が難しくなります。

糖尿病そのものよりも、さきに腎臓がダメになって尿毒症を併発して亡くなるケースが多いようです。


 糖尿病と診断されてから自分勝手に猫にダイエットさせる飼い主さんがいます。

猫ちゃんに過激なダイエットをさせると、肝障害を引き起きおこす可能性があるので要注意です。

飼い主さんの間違った判断は病状を悪化させ、治療をより困難なものにします。

まとめ

猫ちゃんが糖尿病と診断されてから、飼い主さんが自分勝手に猫ちゃんにダイエットさせるのは危険です。

猫ちゃんの糖尿病には長期的な治療になるので、獣医師とよく相談しながら進めていくことが大切です。

血糖値を上手にコントローていけば天寿を全うすることも可能です。

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    1 個のコメント

  • よくわかりました。ありがとうございますうちの猫は大丈夫だなぁと読みながら安心しました。

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