【突然の威嚇】猫の背中がピクピクする病気【てんかん発作】

猫の背中がピクピクするのはストレス?

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猫知覚過敏症候群について

ふだんは仲のよい兄弟猫ちゃんなんですが、なんの前触れもなく片方の猫ちゃんが、もう片方の猫ちゃんを攻撃するケースがあります。

なんの前触れもなく猫ちゃんを攻撃的にする原因として『猫知覚過敏症候群ちかくかびんしょうこうぐん』があります。またの名は『猫イライラ病』。

これは猫の背中から尻尾にかけてピクピクと痙攣けいれんするものです。突然起こるため、不安と恐怖心から猫ちゃんを攻撃的にさせているのです。

ある日突然に発症する病気で『てんかん発作』の1つと考えられています。原因はよくわかっていません。『てんかん』については事項で詳しい説明をします。

『猫の知覚過敏症』には以下のような行動がみられます。

  • 背中が痙攣する
  • 自分の背中や尻尾を攻撃する
  • 突然隣の猫ちゃんを攻撃する
  • グルーミングの回数が増える
  • 恐怖で物陰に隠れるようになる
  • 恐怖で瞳孔が開いている
  • 部屋をグルグル駆け回る…など


背中のムズムズを何かに攻撃されていると猫ちゃんが勘違いして、自分の尻尾を攻撃したり、恐怖で物陰に隠れたりします。

もし近くに仲間の猫ちゃんいたときは、その猫ちゃんに反射的に攻撃したりします。行動が予測できないのが難点です。

一般的に知られている『てんかん発作』と同じで、発作が治まると何事もなっかたかのように静かになるのが特徴です。

 小さいお子さんがいる家庭ではとくに注意が必要な病気です。だんだん症状が悪化していくこともあるので早めの治療が重要になります。

治療として『抗うつ剤』や『抗てんかん薬』などの投与で症状を和らげることが可能なようです。

猫のてんかんについて

『てんかん』は慢性的な脳の病気で、何かのきっかけで脳内の神経回路がショートすることで起きる発作です。

ショートした神経回路の場所や規模によって症状は異なりますが、猫ちゃんの発生率は猫1,000匹に対して3~10匹(0.3~1%)といわれています。

発作の頻度には個体差がありますが、症状の大小にかかわらず、年に1度でも発作を繰り返せば『てんかん』診断されます。

原因がわかるっているものを『症候性しょうこうせいてんかん』、わからないものを『突発性てんかん』と呼ばれています。前項の『知覚過敏症』は『突発性てんかん』にあたります。

 症候性てんかんの原因 
  • 難産での低酸素脳症
  • 腎不全や肝不全による肝性脳症
  • ウイルス感染によるもの
  • 脳炎や脳腫瘍などの脳疾患
  • 真性多血症(赤血球が極度に増加する病気)
  • 事故などの頭部外傷によるもの…など


 『猫のてんかん』のほとんどが『症候性てんかん』によるものと考えられています。

原因がはっきりしない『突発性てんかん』は遺伝的なものが原因と考えられています。

猫のてんかんの前兆

猫ちゃんのてんかん発作の前兆として、落ち着きがなくなる、何かに怯える、いつもより甘えてくる…などがみられます。既に小発作が起きていて怯えている可能性もあります。

猫のてんかんの症状

脳の神経回路が部分的にショートすると小発作(部分発作)、広範囲に発展すると大発作(全般発作)になります。

発作が止まらなくなるケースを『てんかん重積』といい、早急な処置を行う必要があります。

 小発作 部分発作ともいいます。体の一部分だけがピクピクとけいれんしたり、動かなくなったりします。意識はあるので声をかけると反応します。


 大発作 全般発作ともいいます。意識を失って倒れ、筋肉が激しくつっぱってからピクピクと痙攣します。唾液が出て口から泡を吹いたように見えることもあります。


 重積発作 ふつう発作は数秒~数分間続いて終了しますが、何度もたたみかけるように発作を繰り返す『重積発作』があります。

発作で長時間呼吸が停止している場合には脳に深刻なダメージを与えます。発作の後は必ず獣医師に診せるようにしましょう。


 発作で暴れている最中の猫には近づくのは危険です。強い力で引っ掻かれたり噛まれたりすると怪我をします。

ある程度落ち着くまで見守るようにします。もちろん周囲に危険なものがあれば移動させましょう。

猫のてんかんの治療

『てんかん』の治療目的は発作回数を減らすことです。おもな治療には『抗てんかん薬』で治療する場合がほとんどです。

 猫の抗てんかん薬 
  • フェノバルビタール
  • レベチラセタム
  • ジアゼパムなど


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猫のてんかんとストレスの関係

猫のてんかん発作は、もともと発作が起こりやすい不安定な状態の脳に、ストレスが加わることで発症すると考えられていす。

もともと発作が起きやすい猫ちゃんに、体調や環境変化などのストレスが引き金になって発作が起きる、という感じです。

ストレスが根本的な原因ではなく、発作を誘発する1つの要素と考えられていています。

 てんかん発作をもつ「ラット」にキャットニップを与えたところ、発作の回数が増えたという報告もあります。

てんかん持ちの猫ちゃんにはキャットニップ、マタタビなどは与えないように注意しましょう。

まとめ

猫の背中がピクピクしたり、引きつったりするのは『猫知覚過敏症候群』という『てんかん発作』の1つと考えられています。

突然おきる発作から猫ちゃんが恐怖のあまりで攻撃してきたり、物陰にかくれてしまうこともあります。小さなお子さんがいる家庭では要注意です。

時間とともに悪化していく傾向があるので早めに獣医師に相談するのがよいでしょう。

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