猫ちゃんには長生きしてほしい。
猫白血病の治る確率について
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)に感染し、それが発症すると3年~4年以内に感染症やリンパ腫などを併発して亡くなってしまいます。発症すると怖い病気なんですが、中には感染しても自然に治ってしまう猫ちゃんも多くみられます。
持続感染と初期症状について
猫白血病ウイルスに感染すると以下のような症状がみられます。
これらの症状が1週間~数ヵ月間続いた後、いったん症状が引くのが特徴。この期間に猫ちゃんの免疫力がウイルスに負けてしまうと『持続感染』という状態になります。
持続感染(キャリア)とは常に体のどこかでウイルスが増え続けている状態のことで、持続感染の猫ちゃんのほとんどが発病し3年~4年以内に亡くなってしまいます。
持続感染と自然治癒について
持続感染になるかどうかは猫ちゃんがウイルスに感染した時期、とくに免疫力が深く関係しています。持続感染にならなければ生き残ることができます。つまり1歳以上の猫ちゃんが猫白血病ウイルスに感染したとしても9割が自然治癒するということ。
このように自分の免疫力で自然治癒した猫ちゃんは、再びウイルスに感染することはありません。猫白血病にはこんな一面もあるんです。
中には持続感染していても発病しないまま一生を終える猫ちゃんもいますが、ほとんどの猫ちゃんは発病して亡くなります。
猫インターフェロンについて
『猫白血病ウイルス』の感染によって免疫力が低下することで、いろいろな症状が現れるようになります。それぞれの症状に合わせて『猫インターフェロン』『抗生物質』『抗がん剤』などを併用しながら治療にあたります。
「猫インターフェロン」は『インターキャット』という製品で知られていて、『ネコカリシウイルス感染症』の治療薬です。副作用として軽い発熱、嘔吐などがみられることがあります。
インターフェロン治療がもっとも効果を発揮するのは感染初期です。猫白血病ウイルスの感染が疑われた場合、治療を開始してからの3~4ヶ月が分岐点になります。
この期間内にウイルスを完全に撃退することができれば、その猫ちゃんは再び猫白血病ウイルスに感染することはありません。
もし治療を開始してから4ヶ月経ってもウイルス陽性だった場合、持続感染に移行し、ウイルスの排除が難しくなります。
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猫白血病ワクチンは毎年受けるべき?
完全室内飼いの猫ちゃんであれば受けなくてもよいと思います。外に出歩くような猫ちゃんであれば受けるべきだと思います。猫白血病ワクチンの接種頻度については以下ような考え方があり、必ずしも毎年受ける必要はありません。
日本獣医学会では『猫白血病ウイルス感染症では…2~3年以上の間隔での追加が必要』とされています。
アメリカでは猫ちゃんの体に負担をかけないためにも3年に1回でよいとされています。
猫白血病ワクチンの副反応として、接種場所にシコリができる猫ちゃんもいるため、個人的には1回受ければ必要ないに1票です。
まとめ
猫白血病ウイルスの予防にはワクチンが有効、ただし100%ではありません。最大の予防は感染猫と接触させないこと。もし猫白血病ウイルスに感染した場合、1歳以上の猫ちゃんであれば9割が自然治癒してしまいます。
もし持続感染になったとしてもすぐに発症するとは限りません。獣医師と相談しながら最適な治療を進めていきましょう。
猫ちゃんの免疫力を高めるためにも、ストレスを与えないよう、快適な生活をさせてあげましょう。
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